
生後から成牛に達するまでの、ルーメン細菌群集を調査する
著者 Elie Jami, Adi Israel, Assaf Kotser & Itzhak Mizrahi
公開日 21/02/2013
The ISME Journal誌に2013年に掲載されたこの論文では、生後からのルーメン生態系の変化について述べられています。成熟したルーメン機能で重要な役割を担う細菌のいくつかは、植物片の摂取が始まる前、あるいはルーメンが活発になるずっと前の生後1日という早い時期に検出されていました。この研究では、発達初期段階においては比較的個体間での細菌構成が異なりルーメン細菌の多様性は低い一方、 成長と共にルーメン細菌の多様性と個体間の相同性が増加したことが示唆されました。
著者 J. Laporta, F.C. Ferreira, V. Ouellet, B. Dado-Senn, A.K. Almeida, A. De Vries, G.E. Dahl
妊娠後期の暑熱ストレスの影響は、少なくとも孫世代にまで引き継がれます。本研究によって、自身とその子孫の乳量損失を避けるために、乾乳中の暑熱ストレスを軽減する必要があることが定量化されました。 読む著者 Juliana Dias, Marcos Inácio Marcondes, Shirley Motta de Souza, Barbara Cardoso da Mata e Silva, Melline Fontes Noronha, Rafael Tassinari Resende, Fernanda Samarini Machado, Hilário Cuquetto Mantovani, Kimberly A. Dill-McFarland, Garret Suen
読む著者 N. J. Urie, J. E. Lombard, C. B. Shivley, C. A. Kopral, A. E. Adams, T. J. Earleywine, J. D. Olson, and F. B. Garry
乳用子牛の罹患率と死亡率に関係がある要因についてまとめてある重要な文献です。これらの情報に詳しくない場合は、ぜひ読んでみることをお勧めいたします。 読む著者 Melanie Schären, Kerstin Kiri, Susanne Riede, Mark Gardener, Ulrich Meyer, Jürgen Hummel, Tim Urich, Gerhard Breves, and Sven Dänicke
TMR飼料から放牧飼料への移行の影響は、ルーメン古細菌と細菌にも反映されるのではないかという仮定が立てられました。この研究では、古細菌と真菌が飼料の変化にどのような影響を受けるのかを調査しました。 読む著者 Yo-Han KIM, Noriyuki TOJI, Keiichiro KIZAKI, Kei TAKEMURA, Shiro KUSHIBIKI, Shigeru SATO
2019年に報告されたこの論文の著者らは、スターターのみを与えた子牛では、離乳後3週間時点のToll様受容体4によるシグナル伝達経路が活性化された一方、スターターと粗飼料を併給した場合には24時間平均ルーメンpHが高くなることを発見しました。スターターのみを与えた子牛ではルーメン上皮でのコレステロールの合成が低下した一方で、スターターと粗飼料を併給した場合にはエネルギー状態が高くなりました。 読む著者 X. Song, P. P. J. van der Tol, P. W. G. Groot Koerkamp, and E. A. M. Bokkers
この研究では、乳牛の反芻胃(第一胃と第二胃)の運動性を、自動で遠隔解析するための、低コストの3D視覚システムを実演しました。この自動測定は、手動解析と同等の結果を示しました。従来の手法と異なり、この自動測定は非侵襲的で牛にストレスを与えません。 読む著者 Robert D. Stewart, Marc D. Auffret, Amanda Warr, Alan W. Walker, Rainer Roehe, Mick Watson
本研究では、イルミナシーケンスやナノポアシーケンスによって得られた6.5テラバイトより多くのデータを用いて、包括的な解析を行いました。 読む著者 H. M. Hammon, W. Liermann, D. Frieten, and C. Koch
初乳の給与時期が過ぎた後、子牛の体の成長と臓器の発達の可能性を活かすには、離乳前に少なくとも体重の20%のミルクを給与する強化哺乳が求められます。 読む著者 D.C. Sockett
深部鼻咽頭ぬぐい液を用いた牛呼吸器病症候群(bovine respiratory disease complex :BRDC)の診断は、簡単で安全な技術として認められています。 読む著者 Yifan Zhong, Mingyuan Xue, Jianxin Liu
この研究では、乳中体細胞数が高い乳牛では、特定のルーメン微生物の構成が変化している可能性が示唆されました。体細胞数... 読む著者 S. L. Gelsinger, W. K. Coblentz, G. I. Zanton, R. K. Ogden, and M. S. Akins
この研究では、スターター飼料の形状(ペレットまたはテクスチャライズ)が、全消化管またはルーメン内での各消化率(乾物、中性デタージェント繊維、でんぷん、窒素)に及ぼす影響について調査しています。得られた重要な知見の一つは、全消化管での見かけの消化率(特に乾物)は、週齢が大きくなるにつれて減少したことです。 読む著者 Robert D. Stewart, Marc D. Auffret, Amanda Warr, Andrew H. Wiser, Maximilian O. Press, Kyle W. Langford, Ivan Liachko, Timothy J. Snelling, Richard J. Dewhurst, Alan W. Walker, Rainer Roehe & Mick Watson
この文献では43頭のハイランド牛から、913の細菌と古細菌のドラフトゲノムを示しました。 それらのゲノムの大多数は、今までに配列を解析されていない菌株と菌種の物でした。 読む